「意識的な『自宅前演説』していない」「仮にそうなら偶然」
実は、直前の11月5日、共産党推薦を受け大阪市長選に立候補を表明していた前市議が、立候補見送りを発表した。
「橋下氏の独裁を許してはならないという市民の声を生かす」ための撤退だとして、橋下氏に対抗する現職の平松邦夫市長を支援する考えも示していた。
こうした共産党側の対応へのいら立ちが、今回の橋下氏の「つぶやき」の背景にあるのでは、との憶測をめぐらせる向きもあるようだ。
「つくる会」は、橋下氏の指摘をどう受け止めるのか。事務局の担当者に話をきくと、橋下氏の該当ツイッターは取材前から読んでいた。
住宅街などを街宣車で走り、ところどころ車を止めて演説することは、今回に限らず「政治活動として普通に行っている」。
11月6日午後に橋下氏の自宅があるとされる場所を含む地区内で演説をしたのは事実だが、かなり広い地区であり、「意識的に『橋下氏の自宅前』で演説するようなことはしていないし、(今後も)しない」と説明した。
また、「マイクを使った演説の声は、比較的遠くにも届く」として、「(橋下氏は)車が見えたのか。声は聞こえたのだろうが、本当に『自宅前』だったかどうかは(橋下氏の)ツイッターをみてもよく分からない」と指摘した。仮に「自宅前」だったとすれば、「偶然だ」という。
少なくとも橋下氏の「自宅の近所」で演説があったのは間違いなさそうだが、「自宅前」か「自宅の近所」か、で受ける印象はかなり異なる。