手続きは簡単ではない
だが、これまでの列福の経緯を見ると、実際に列福されるまでのハードルは非常に高い。韓国の教会だけで列聖を決めることはできず、バチカンのローマ教皇庁に資料を送った上で、ローマ教皇庁が2度目の審査を行う。また、列福される人は、殉教者以外は最低1つの「奇跡」(超自然現象)を起こしている必要があり、調査には大変な時間がかかるとされる。
最近のケースでは、97年9月に死去したマザー・テレサは03年10月に、05年4月に死去したヨハネ・パウロ2世が11年5月に、それぞれ列福されているが、これは異例中の異例。数百年がかりになることも珍しくない。
例えば、日本人で最も最近に列福されたのは、08年のペトロ岐部ら188人。この188人はいずれも徳川幕府の禁教令による殉教で、1600年代前半のことだった。