2011年11月15日に北朝鮮・平壌で行われるサッカーの「2014 FIFAワールドカップブラジル アジア3次予選」の日本対北朝鮮戦の取材について、日本の一般紙とスポーツ紙記者の北朝鮮入国の許可が下りなかったことが分かった。
日本サッカー協会が11月2日、明らかにした。スポーツ紙各紙の報道などによると、北朝鮮当局に一般紙の記者ら51人の取材者リストを提出したところ、認められたのは、通信社である共同通信やサッカー専門誌などの記者6人、カメラマン4人の計10人にとどまった。新聞社の記者は1人も認められなかった。
北朝鮮の報道陣はすべて受け入れていた
制限した理由について公式な発表はないが、協会職員に「1社から配信を受ければ十分報道できるのでは」と説明していたという。
今回の「51人の申請」とは別に、試合を中継するTBSなどのテレビクルー15人は入国と取材が認められた。
日本サッカー協会の田嶋幸三・副会長は「51人中10人というのは納得できない。引き続き交渉する」と話し、増枠が認められなければFIFAを通じた抗議も考えるとしている。
なお、11年9月2日に埼玉スタジアムで行われた対北朝鮮戦では、北朝鮮側から要望のあった報道陣17人を日本側はすべて受け入れている。
ネットでは「まあこれで十分だろ」の声も
このニュースを受けて、インターネット掲示板「2ちゃんねる」では
「まあこれで十分だろ。一般紙、スポーツ新聞は大好きな野球やってろよ」
「どうせ行っても同じ内容とか、くだらねえサッカーとは無縁な質問ばかりだろうし」
など、なぜか日本のマスコミの方を批判するコメントも目立つ。
一方、ツイッターをみると、「1社から配信を受ければ十分報道できるのでは」と北朝鮮側が説明したとされることについて、「如何にも共産国家っぽい考え方、って気がする(苦笑)」という皮肉もつぶやかれていた。
ちなみに北朝鮮の「朝鮮中央通信」の日本語版サイトをみると、11月3日昼現在、15日の日本対北朝鮮戦に関する話題は、8月上旬に配信された「朝鮮サッカー代表チームの国際競技スケジュール」の記事でデータとして触れている程度のようだ。