福島原発「局所的臨界」を読み解く 専門家「最悪を想定すべき」

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「楽観論に立たず、最悪を想定すべきだ」

   東京都市大の本多照幸教授(原子力環境工学)に「キセノン135などの検出が事実なら」という仮定の上で話をきいた。

   大規模な臨界が起きた場合でも、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故のような大爆発につながる可能性は、ゼロではないが極めて低いとみられている。しかし、本多教授は、東電や国に対し、「楽観論に立たず、最悪を想定すべきだ」と指摘する。

   「可能性の低さ」に甘えず万全の措置を取るべきであり、そういう意味では今回のホウ酸水注入は「妥当な措置だ」。検出量が微量なため、東電の説明通り限定的な発生とみて良いが、万一に備えて手を打ったことは評価できる。

   しかし、今回の「検出」について、10月改定版の工程表で明記した「年内に冷温停止」の判断への影響を避けようとするかのような言動が、政府や東電の一部でみられることについては批判的だ。

   「冷温停止」は単に炉心温度だけの問題ではない。キセノン発生などの事態が起きないよう管理できていることも重要で、今回の「検出」は「決して軽視してはならない」と話した。

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