「通話大前提の電話機」と「小型化したパソコン」
電池の消耗はスマートフォンの方が早い。画面が大きいうえ、アプリケーションを頻繁に使えばそれだけ電力消費が増す。操作性については、「慣れの問題ではないか」と木暮氏は指摘する。最近では片手で持ちやすいデザインを工夫したスマートフォンも出ており、改善は進んでいるようだ。
「goo」の調査では、そもそも「スマートフォンと携帯電話の違いが分からない」との回答が9位に入った。木暮氏は「従来型携帯はあくまで通話が大前提でつくられた電話機で、その先に各種機能が加えられたもの。一方のスマートフォンは『小型化したパソコン』で、通話は機能のひとつにすぎません」と解説した。主な用途が「電話」か「ネット」のいずれかで、端末を選ぶ方法もあるだろう。ネット掲示板を見ると、「ガラケー(従来型携帯)で満足してる奴はそれでいいんじゃないかと思う」との意見や、スマートフォン利用者で「料金はwi-fi利用のおかげでかなり安くなった」と明かす人もいる。「どうせ買うなら最新版がいいと思って次の機種が出るのを待つ」ため、タイミングを逃すとのぼやきもあった。
だが、既にモバイル通信端末の主流がスマートフォンに移行しつつある以上、将来的には選択肢が限られてくる可能性は高い。木暮氏は、無理にスマートフォンに変える必要はないが、限定的なネットサービスしか利用できない従来型携帯よりも、パソコン同様の使い方が可能なスマートフォンに今のうちに慣れておいて「損はない」と話す。使い始めは違和感があるかもしれないが、乗り換えを迷っているなら、「まずは使ってみては」と勧める。
「操作に慣れたら『今までのケータイは何だったんだろう』と思うかもしれません」(木暮氏)