長野の高校「イジメ動画」公開 ネットで「犯人」間違え抗議殺到

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   長野県の高校でイジメがあり、その様子を撮影した動画が「ユーチューブ」にアップされた。ネットで、問題の高校と人物が特定され大騒ぎに。ところが、イジメが起きたのは別の高校だった。

   「犯人」とされた高校には、電話やメールでの抗議や問い合わせが殺到。地元新聞社からの取材まであった。その高校は、公式ホームページのトップページに「本校とは関係ありません」との異例の告知を出すことになってしまった。

「イジメすぎだ」「こりゃまずい!」

   高校の生徒がイジメ動画を「ユーチューブ」にアップしている、と騒ぎになったのが2011年11月1日の午後10時頃。動画のタイトルは「公開処刑(遊び)」となっていた。

   その動画は、机に腰をかけている男子生徒が、教壇近くの椅子に座っている男子生徒に対し、説教をしているかのようなシーンから始まる。

   ニヤニヤ笑いながら何かを話していた生徒は立ち上がり、上着を脱ぎ、前に俯いて座っている生徒の髪の毛を、いきなり左手でつかんで振り回した。生徒の首が折れ曲がっているように見えたとき、右手で生徒の頬を強く張り飛ばした。

   動画にはこの様子を見ていた他の生徒の「イジメすぎだ」「こりゃまずい!」など楽しそうにはしゃぎ声も録音されている。動画を撮影したのは、たまたまビデオカメラを持っていた生徒のようで、髪の毛をつかんでいた生徒から「撮影はやめろ」などと言われ、撮影をやめている。

   この動画には高校名前入りと思われるジャケットが写っていたため、ネットでは間もなくどの高校で起きたかが特定された。そして、その高校や県の教育委員会の電話番号やメールアドレスが晒され、抗議をしようとの呼び掛けが始まった。

   しかし、ネットで特定された高校は全く関係のない高校だった。

   「犯人」とされた高校が、電話やメールが大量に来ていることを知ったのは11年11月1日の夜11時頃。原因を調べると、自校生徒によるイジメ動画がネット上に出回っているということだった。最初は慌てたものの、先生たちが連絡を取り合い、問題の動画を調べたところ、動画に写っていた生徒は、自校の生徒ではないことがわかった。つまり、全くのデマであり、教育委員会にも連絡して一安心したという。

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