日本ハムの菅野サプライズ指名 06年「長野問題」へのリベンジか

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   またドラマが起きた。2011年10月27日に行われたプロ野球ドラフト会議で、巨人の単独指名といわれた菅野智之投手の交渉権を日本ハムが奪った。

   このサプライズ、日本ハムのリベンジともいえる因縁が隠されていた。

巨人の原監督は「とにかく残念です」

   今年のドラフト会議は大学生投手のビッグ3が注目の的だった。東洋大の藤岡貴裕、明大の野村祐輔、そして東海大の菅野。なかでも菅野は巨人の原辰徳監督の甥であり、まだ3年生の昨年12月に早々と巨人の球団代表が「1位でいく」と公言。マスコミも「菅野は巨人の単独指名が確実」と援護射撃していた。

   それが指名会議当日にドラマが待っていた。1位選手の入札がアナウンスされて間もなく、場内がどよめいた。巨人が予想通り菅野を入札した後、日本ハムが名乗りを挙げたからである。抽選の結果、日本ハムが交渉権を引き当てた。

   菅野のショックは大きく「今は(神宮大会で)日本一になることだけを考えています」と突き放すような感想。憮然とした表情には明らかに不満が充満していた。おじの原監督は「なんといっていいか…。とにかく残念です…」と複雑な表情で言葉に力がなかった。ロッテに指名され、うれし涙を流して喜んだ藤岡、広陵高校時代過ごした土地の広島から指名を受けて喜びを爆発させた野村とはあまりにも対象的だった。

   指名に成功した日本ハムは、してやったり、と大はしゃぎだった。昨年の斎藤佑樹投手(早大)に続いての運の強さである。巨人と相思相愛だった投手を指名したことについて、梨田昌孝監督は「No.1投手とずっと追いかけてきた。その評価をして指名した」と胸を張った。口調はソフトだったが、これがプロの世界、という顔だった。

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