直感的で気のきいた操作性が評価点
今やスマートフォンの「老舗」となったiPhoneについて神尾氏は、「そもそもアップルは、iPhoneをつくるにあたって『直感的で分かりやすい』という方向性を最初に打ち出した」と話す。2011年10月14日に発売された最新モデル「iPhone 4S」にも、その方針は受け継がれている。そのiPhoneと並んでUIにこだわった端末が「HTC EVO 3D」だと神尾氏。
例えば通話ボタン。アイコン化すると見かけが他と同じようになって紛れる恐れがあるが、「HTC EVO 3D」では、画面下部中央にやや大き目に「電話」と固定表示されているため、どこにあるかが一目瞭然だ。また頻繁に使う機能はひとまとめにグループ化して配置されており、アプリの管理もしやすくなっている。「細かなところで気がきいており、iPhoneと同じく直感的に操作ができる」と評価する。
UIについて「スマホストレスラボ」では、3つの機種を無線LANに接続したうえでアドレス帳等の登録作業を行い、正しく登録できた数を比較した。結果は「HTC EVO 3D」が他の2機種を上回った。UIの優秀性が正しい登録数の多さにつながったのではないかと、ラボは分析している。
同じアンドロイド端末でも、「GALAXY S2」は処理スピードが速いため、動画のような容量の大きいデータも動作に支障がでにくい。
ストレスを感じさせないうえで、操作性と並んで重要なのが回線の「つながり具合」だ。3つの端末の中で「HTC EVO 3D」だけが、高速モバイル無線サービス「WiMAX」に対応する。そのせいもあって、「スマホストレスラボ」の実験では、JR山手線内での動画視聴の際、3G回線で接続した端末と比べてWiMAX接続の「HTC EVO 3D」はストレスを感じにくい結果が出た。実験を踏まえて神尾氏は、高速通信に対応する端末が、ストレス値を下げるのに有効だと言えるのでは、と考える。