「国民に明らかにすべきでしょう」
このスキャンダルは、クリントン氏と当時ホワイトハウス実習生だった女性との間で起きたもので、当初は否定していたものの最終的には「不適切な関係」を認め、全米を揺るがした。
テレグラフ紙によると、米国民に「真実」を公表する前のある夜、クリントン氏はジョブズ氏に1本の電話をかけたという。このスキャンダルについて自分がどうすべきか、助言をもらうためだったようだ。ジョブズ氏はこう返答する。
「あなたが実際にそのような行為に及んだかどうかは分かりません。しかし仮に事実であれば、国民に明らかにするべきでしょう」
このひと言がクリントン氏に決意を促したかは明らかでないが、大統領が自身のプライベートな問題の解決にアドバイスを請うほど。ジョブズ氏は厚い信頼を得ていたようだ。
伝記は世界18か国・地域で一斉発売される。日本では講談社が第1巻を24日、第2巻を11月1日に刊行する。