「大風呂敷」メガソーラー構想  自治体も急速に熱が冷える

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「メガでなくとも、候補地に応じて進めていきたい」

   しかし、メガソーラー構想がトーンダウンしてきたことは確かだ。ソフトバンクが打ち出した北海道帯広市の実証実験も、当初1メガワットから、その10分の1の100キロワットの発電規模に縮小。地元から「尻すぼみではないか」との声があるが、同社は「当初からデータの収集が目的で、100キロワットの設備でも十分にデータがとれることがわかったため、その規模にしただけ」という。

   同社が事務局を務める「自然エネルギー協議会」の副会長である神奈川県の黒岩祐治知事は、「メガソーラー構想」を口にしなくなった。それどころか、自ら掲げた「4年間で200万戸の太陽光パネル設置」を事実上撤回。「かながわスマートエネルギー構想」に名を換え、太陽光発電は「4年間で約55万戸分」、既設を含めても59万戸分の規模に縮小した。

   岡山県は県内20か所の候補地の選定を終えているが、徳島県や秋田県など多くの自治体はまだ市町村から候補地を挙げてもらっている段階。「事業規模や事業者の選定はこれから。メガでなくとも、候補地に応じて進めていきたい」と、徳島県は話す。

   ある自治体も、「当初はソフトバンクからの話もありましたが、最近は何もありませんね。まず実現することが第一歩ですから、メガにはこだわりません」という。

   メガソーラー構想は「練り直し」のようだ。

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