横浜ベイスターズ買収で名前が挙がっているIT企業「ディー・エヌ・エー(DeNA)」にパ・リーグ球団から「出会い系」を理由に反対が出たと報じられ、DeNA 側が困惑している。
運営するSNSサイト「モバゲー」は、法的な意味で「出会い系」には当てはまらないからだ。
球団譲渡には9球団以上の同意が必要
横浜球団売却を巡っては、TBSホールディングスがDeNAと大筋合意したと2011年10月19日に報じられた。ところが、20日になって、スポーツ紙が今度は、パ・リーグの3、4球団が売却に反対していると指摘した。DeNAが「出会い系」を運営しているとしたほか、経営の安定性について不安があるという理由からだった。
球団譲渡は野球協約上、12球団の4分の3に当たる9球団以上の同意が必要とされている。もし報道内容が本当なら、DeNAが買収に成功するか際どい事態ということになる。3球団反対ならセーフだが、4球団ならアウトになるからだ。
08年の規制法改正で、出会い系サイト業者は、利用者が18歳未満でないことの証明確認が義務づけられた。その意味では、証明確認義務のないモバゲーは、出会い系サイトではない。
DeNAの広報部では、こうした点を挙げ、買収反対理由について、「何を指しているのか、よく分からないのです」と戸惑いを見せた。「内容が分かりませんので、コメントの出しようがありません」としている。関連会社や子会社にも、出会い系サイトを運営しているケースはないという。
とすると、反対しているのは、単なるイメージからである可能性が大きい。