タイの洪水被害で、日系自動車メーカーの工場はすべて操業停止に追い込まれた。日本自動車工業会の志賀俊之会長(日産自動車最高執行責任者)は2011年10月20日の記者会見で、タイの洪水被害による日系自動車メーカーへの影響について、「現地工場が停止しているのは9社にのぼっている。全体で1日あたり6000台分(の生産)に影響がある計算になる」と述べた。
トヨタ自動車やホンダ、日産自動車などが工場を停止しているのに加えて、19日には三菱ふそうトラック・バスが、三菱自動車も20日から停止した。
被害を受けた部品メーカーも増えており、すでに稼働を停止しているメーカーはその期間の延長を迫られている。日産は28日まで停止期間を延長することを決めた。志賀会長は「工場を停止している9社のうち8社は部品の調達不足によるもの」と話している。
部品メーカーは代替生産などを検討しているが、部品の供給が止まれば、インドネシアなど周辺国で操業中の工場への影響も懸念される。