日本の外国人観光客誘致策「あまり上手でない」  ANA伊東社長がチクリと批判

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中国人は「運賃にカネ使わず、銀座で使う」

   また、政府の観光政策に対する批判も飛び出した。「YOKOSO!JAPAN」をキャッチフレーズにかかげ、人気アイドルグループ「嵐」を起用していることで知られている国土交通省の外国人観光客誘致政策について、外国人記者から「完全にカネの無駄」という指摘が出ると、伊東社長は、

「日本の『YOKOSO! JAPAN』のキャンペーンは、あまり上手でないという指摘だと思うが、まさにそうだと私も思う」

と応じ、記者席からは「おおー!」と、驚きの声があがった。さらに伊東社長は、

「そもそも、日本が『観光が重要だ』という認識をしたのはごくごく最近のことで、観光は日本の国の政策としても重要視されてこなかった。ごくごく最近、そういう動きが出た。どうやって日本をアピールしていくかについて、なかなか知恵が出ていないということがひとつ大きい」

と、これまでの取り組み不足のツケが回ってきているとの見方を示した。

   また、中国国営新華社通信記者に、中国人旅客の動向を聞かれ、伊東社長が

「なかなか航空運賃にはお金を使っていただけず、銀座(デパートなど)では沢山使われる。こういった悩みが航空会社にはある。航空運賃に高い運賃を、いいシートを(使ってもらうこと)が、我々の希望のひとつ」

と答えると、記者席からは笑いがもれていた。

   なお、全日空はすでにマレーシアのエアアジアと組んで「エアアジア・ジャパン」を設立するなど、格安航空の運航にも乗り出しているが、

「中国にもLCC(格安航空会社)を就航していくと思う。今後の検討課題だが、大きなターゲットになる」

と語った。

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