岩手県陸前高田市の老舗「酔仙酒造」が、津波被害を乗り越えて、今年も新酒の出荷にこぎつけた。震災後初めて仕込んだ「活性原酒 雪っこ」で、10月17日、従業員がそろって乾杯して180ミリリットル缶4万5000本の出荷を祝った。商品はさっそく県内各地の店頭に並んだ。
酔仙酒造は、ほとんどの施設が津波で流失、従業員7人が犠牲になった。このため、一関市の「岩手銘醸」から市内の千厩町にある工場を借りて夏から酒造りを進めてきた。「雪っこ」180ミリ缶で280円、発売47年目を迎える人気商品。12年3月までに1升瓶換算で25万本分の出荷を計画している。