全日空リード、日航が追う 夢のB787就航で勝つのはどこか

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   中型機だが米国や欧州までノンストップ――全日本空輸に2011年9月末、待望の中型旅客機、米ボーイング社のB787(ドリームライナー)の1号機が納入され、11月から就航する。B787は従来機から燃費が約2割向上し、大型機並みの航続距離を誇る最新鋭機。

   すでに日本航空も導入を決めており、同機の就航は世界の航空会社の経営戦略にも大きな影響を与えるのは必至だ。機体の35%は日本製。「準国産」ともいえるだけに日本の航空機産業も活気づいている。

「ハブ&スポーク」の航空常識を覆す

羽田空港に着陸したボーイング787型機
羽田空港に着陸したボーイング787型機

   B787は、開発の遅れで2008年5月の導入予定から全日空は3年以上待たされた。中型機B767の後継機で、全日空は55機を発注し、2017年までに納入を受ける予定。日航も35機を発注済みだ。

   B787の席数は150~250席程度。大型機より少ないが、航続距離は従来の中型機より30%以上伸び、1万5000キロと大型機並みを実現した。これが、「ハブ&スポーク」という世界の航空の常識にとらわれない運行を可能にする。現在は遠距離の大都市を大型機による大量輸送で結び、そこを自転車の車輪の中央(ハブ)とし、ここで乗り換えて、放射線状(スポーク)に周辺中規模都市へ、というものだ。しかし、新興国の台頭もあって、大都市と中都市、あるいは中都市同士を直接結ぶなど、きめ細かい運行の需要が高まっている。当然、大型機による大量輸送では空席が増えるので、中型機による機動的な運行が求められる。従来からの基幹路線でも、大型機で1日2便飛ばすまでではないが、1便を中型機にすれば採算に合う、といったこともある。

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