「手を差し伸べていれば2回ひかれることはなかったはず」
ライトバンとトラックの運転手は、地元自治体が中国版ツイッターなどで情報提供を呼びかけたこともあって、すでに逮捕されている。
監視カメラの映像が公開され、中国のネット上では、18人の通行人に対する批判が相次いでいる。その内容は、「冷血だ」「手を差し伸べていれば、すくなくとも2回ひかれることはなかったはず」というものが大半だ。
ただ、意見の中には、
「責任を追及されるので、かかわらないのが賢明」
だとするものもある。その背景にあるのが、06年に南京で起きた「彭宇(ポン・ユー)事件」。この事件では、彭さん(若い男性)が、バスから降りるときに突き落とされて転んだ女性を助け起こして病院に連れていったものの、女性は『彭さんに突き落とされて骨折した』と主張し、損害賠償を求めて提訴。結果的には、彭さんが敗訴して損害賠償の支払いを命じられたというもの。この判決には批判も多いが、
「中国人は、この判決をきっかけに公共の場で人を助けることに及び腰になってしまった」
という見方も根強い。