復興増税反対論が高まる 「まず国会議員と公務員が身削れ」

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「各党全部が(削減に)賛成しないと進まない」

   民主党は一応、「衆院選比例で80削減」などの改革案をまとめてはいる。前原誠司・政調会長が「残り2年で(議員定数削減を)必ずやり遂げなくてはならない」(9月20日)と会見で述べるなど、「かけ声」だけは上がっている。

   しかし、輿石東・幹事長は「各党全部が(削減に)賛成しないと進まない」(10月6日)と早くも腰が引けた姿勢を示している。

   国家公務員の給与引き下げについても、平均7.8%減にする法案は提出しているが、成立の見通しは立っていない。しかも、民主党がマニフェスト(09年衆院選)で掲げた「国家公務員の総人件費2割削減」との開きは依然大きいままだ。

   民主党の「かけ声」の本気度を疑わせる出来事もあった。東日本大震災を受け、少しでも財源に回そうと4月から行っていた国会議員の「給与月50万円カット」が9月末で終了し、延長を行わなかったのだ。

   みんなの党が「延長」の意味も込め再提出した「給与3割(約39万円)、ボーナス5割カット」法案も無視した形だ。

   もっとも、復興増税に関する今回の朝日世論調査と8月末の調査とでは、質問の表現に違いがある。8月末では、単に「復興財源としての増税」となっていたが、今回調査では政府方針を受け、「所得税や法人税を中心とする増税」という具体的な表現に変わっている。

   多くの人に身近な「所得税」などが明示されたため、拒否反応が出た可能性はある。実際、今回調査でも、「復興のためのたばこ税増税」については、賛成が63%と反対29%を大きく上回っている。

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