事務機器メーカーのリコーは、東日本大震災で被災した写真やアルバムを修復しデジタル化するための「セーブ・ザ・メモリー 写真センター」を10月15日、岩手県陸前高田市に開設した。津波で流された写真をパソコン画面上で探すことができ、見つかれば、持ち主に原本とデータを返却する。
センターは、小友町の気仙大工左官伝承館駐車場にある写真の返却会場を間借りしてオープンした。被災跡地で見つかった写真計1万3000枚を複合機でデータ化、パソコンで検索できるようにした。これまでは回収された写真を手に取って一枚一枚確認する必要があった。
受け取ったデータは、パソコンや携帯電話、スマートフォンなどで、時間と場所を問わず閲覧でき、簡単に家族や友人と共有することができる。リコーは「データで保存すれば劣化が進まず、写真の発見率が上がる。気軽に活用してほしい」と呼びかけている。
同センターは土日祝日の10時から16時まで利用できる。
「セーブ・ザ・メモリー プロジェクト」の拠点はこれで2か所目。9月6日には宮城県南三陸町に最初のセンターが開設され、住民らに活用されている。