サイバーエージェントの藤田晋社長(38)が打ち出した新人事制度がネット上で話題となっている。人事評価で「下位5%」に2回なると「部署異動または退職勧奨を選択してもらう」というものだ。
ネット上では、「会社に緊張感を根付かせるもので凄い」と肯定的に評価する声や、「単なるリストラでは?」といった疑問の声も出ている。「外資系でも似たような制度がある」という指摘もあった。
「価値観、文化の合わない」も評価対象
多数の芸能人ブログで知られるネットサービス「Ameba(アメーバ)」などを運用するサイバーエージェントの藤田社長は2011年10月12日、自身のブログで新人事制度について紹介した。社員総会で発表した内容だそうだ。
新制度は、「退職金とミスマッチ制度」。うち、話題となっているミスマッチ制度とは、(1)下位5%をD評価とする、(2)D評価2回目で部署異動または退職勧奨のいずれかを選択してもらう、というものだ。
「仕事のパフォーマンス」だけでなく、「価値観、文化の合わない」ということも評価対象となるようだ。
同制度を社員総会で発表したとき、「和やかだった」雰囲気が、一瞬で張り詰めた空気に変わったとも報告している。
藤田社長は「誰にでもみんなに優しい会社は、いずれみんなを路頭に迷わせてしまうだけです」などと新制度の趣旨について、長めの解説をしている。
ツイッターや2ちゃんねるでは、「会社と合わない人に、早いうちに別の生き方を勧める優しい制度だ」と称賛する声の一方、「優秀な層を含め、社員がやる気をなくすのでは」と否定的な受け止め方も見られた。