米アップルの「アイフォーン(iPhone)4S」が全国で発売された。朝から客が列をつくった店舗もあったが、ソフトバンクモバイル(SBM)では契約者が品物を受け取れない事態に陥った。
原因は、予約客の受付端末を管理システムの不具合。一時は「本日中の引き渡し中止」をアナウンスしながら、その後再開するなど混乱が見られる。
原因は予約客が殺到したためか
「iPhone 4S」は2011年10月14日朝、SBMとKDDIで発売が開始された。SBM表参道店には孫正義社長が顔を出し、店の前に並んでいた予約客と一緒に発売を祝った。
朝8時から受付を開始。ところがその直後に、店頭で顧客情報の登録を行う端末を管理するシステムがダウンした。SBM広報に聞いたところ、全国で一斉に予約客が殺到したために起こったのではないかと見ているが「直接的な原因は調査中」だという。
このため各店は混乱。顧客は品物を受け取れず、長時間待たされる事態となった。ツイッターを見ると一部の客は、緊急的な措置として電波を受信できないままの「iPhone 4S」を渡され、システムが復旧した後に改めて顧客情報を店側で登録して使用できるようにすると言われたケースもあるようだ。
SBM広報によると、当初11時前にシステムは復旧する予定だったが作業に時間がかかったため、いったんは11時の時点で、14日の販売を中止するとアナウンスしたという。しかしちょうどそのころにシステムの修理が完了したため「中止」を取りやめ、正午前には全国での販売を再開した。
孫社長は11時過ぎ、ツイッターに「大変ご迷惑をおかけしました。登録システムも復旧しました」と投稿。その後もツイッター利用者から「本日中の復旧は見込めないと言われた」「ショップから連絡がないが大丈夫か」といった問い合わせに「現在は復旧しています」と返答している。
なおKDDIは、大阪のアップル心斎橋店で受付していた「au」向けの契約端末20台のうち当初1台しか動作しない不具合が発生したが、KDDI広報によると11時過ぎには5台まで回復したという。それ以外では「基幹システムには全く影響は出ていない」とのことで、全国各店での受け取りは問題ないと話している。