「節電の冬」売れる石油ストーブ 9月の販売は前年の16倍、生産急ピッチ

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   秋が深まるなかで、石油ストーブが爆発的な売れ行きをみせている。市場調査のジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfKジャパン)の調べでは、石油ストーブの2011年9月の販売台数は前年同月に比べて約16倍、石油ファンヒーターも1.8倍と大きく伸びた。

   東京では、9月中旬に太平洋高気圧に覆われたことで残暑が厳しかったが、10月に入ると寒気の影響で気温が一気に下がった。肌寒さから、家電量販店ではこたつや電気カーペット、電気毛布などの暖房機器も動き始めている。

生産体制、2か月前後前倒し

   石油暖房市場は過去10年縮小傾向だったが、東日本大震災による防災・節電意識の高まりで、需要が急拡大している。電池で点火し停電時も運転できるので、防災や冬の節電対策として需要が増加しているとみられる。

   とくに石油ストーブへの需要は著しく高まっており、10月第1週の石油ストーブの販売台数は、通常需要のピークとなる12月の水準に達した。GfKジャパンは、「家電量販店では売り場を例年より早く大きく設置しており、消費者の早期購入の意欲を後押ししている」とコメントしている。

   生産も急ピッチで進んでいる。経済産業省の調べでは、真夏の7月に生産された石油ストーブの台数は2万3672台。前年に比べて、じつに76%も増産した。石油ファンヒーターは25万5977台、同19.6%増だった。

   石油暖房機器を製造・販売するコロナは、「例年に比べて、1か月半から2か月前倒しで増産体制に入っており、石油ストーブで前年比4割増、石油ファンヒーターで2割増のペースで生産しています」という。

   売れ筋は1万3000円~1万5000円。7月にはデザイン性と使い勝手を向上したフラッグシップ・モデルの石油ファンヒーターを発売したばかりで、「一たん点火すると消費電力を抑えるタイプなので節電効果も高い。こたつに比べて40分の1~50分の1程度の電力で部屋全体を温めることができます」と胸を張る。

姉妹サイト