中国で高まる「嫌韓」 理由は「歴史のパクリ」

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   中国のネットユーザーが、韓国に向けた負の感情を高めている。

   このほど中国人を対象に行われた調査によると、年々韓国に対する感情は悪化、その理由として最も多かったのが「韓国式歴史観」。中国発祥のものを「実は韓国が起源」などと主張する一部の動きが、中国人の感情をひどく害しているようだ。

特異な歴史観に反発

   韓国の中央日報が2011年9月27日に報じたところによると、韓国のアジア研究院(EAI)と韓国の高麗大学アジア問題研究所(ARI)が共同で11年夏、中国全土の約1000人を対象に行った調査では、周辺国に対する好感度をポイント制で聞いたところ、韓国は100点満点中53.0点。06年調査では73.0点、08年調査では64.5点だったことから、韓国に対する好感度は「右肩下がり」だ。

   なお、11年調査では、ロシア60.8点、米国54.5点、北朝鮮54.5点、日本35.6点で、日本に対する低評価ぶりが際だった。

   中国人が韓国を嫌いな理由も独特だ。中国の環球網が9月27日、中国のネット利用者に対して韓国の印象について聞いたところ、全体の49.9%(3390票)が韓国を嫌いな理由として挙げたのが「韓国式歴史観」で最も多く、「韓国人の中国人に対する態度」(24.4%)、韓米同盟(21.3%)が続いた。

   記事では、このような結果の背景として、2000年以上の歴史を持つ「端午の節句」を、韓国が起源だとしてユネスコの「世界無形文化遺産」に登録させたり、活版印刷や中国史に登場する有名人の起源が韓国にあると主張する一部韓国人にあると分析。遼寧省社会科学院朝鮮韓国研究センターの呂超氏は、

「これは、いわゆる『韓国式歴史観』が原因。そのため、中国人、特に中国の若者が反韓感情を持つようになっている。これは、韓国国内での誤った宣伝活動が作り出したものだ」

とコメントしている。

アジア大会のアピールが尾を引く

   呂氏によると、80年代後半から90年代にかけて、中国人は韓国人に対して好印象を持っていたものの、「一部の韓国人が、中国人を尊重しない出来事が続いた」という。その中でも象徴的なのが、07年冬に中国・長春で開かれたアジア大会での出来事。韓国の女子ショートトラックの選手団が、「白頭山(ペクドゥサン)はわが領土」と書かれたカードを持って授賞式に臨んだことだ。

   白頭山は中国と北朝鮮の国境地帯にある火山で、中国側が白頭山周辺で行っている経済開発について、韓国では「地域全体を中国領だと主張するための動きだ」と懸念する声が根強い。このため、韓国選手のパフォーマンスは韓国では大きな称賛を浴びたもの、中国側は韓国に猛抗議したという経緯がある。

   また、08年には、韓国紙が「孫文は韓国人」などと報じ、中国マスコミが大反発。韓国大使が「報道はデマ」などと火消しに追われたこともある。

   数年前に起こった事件が、いまだに中国人の対韓感情に影を落としている形だ。

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