「レバ刺し」も消えてしまうのか 厚労省禁止検討に賛否両論

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業者側「生食用の表示を定めればよい」

   漫画「美味しんぼ」原作者の雁屋哲さんは、2008年8月26日付のブログで、レバ刺しには危険があることを書いた。ある大学准教授が新聞コラムで「多くの飲食店は加熱用の肉を生で客に出している」と指摘していることなどを紹介。「これは、ひどい裏切りだ」として、食中毒の原因菌がいる可能性がある以上、食べるべきではないと言っている。

   大手焼き肉チェーンの中には、こうした可能性がないとは言えないとして、レバ刺しを提供していないところも多いようだ。

   これに対し、焼き肉店でつくる全国焼肉協会の事務局長は、加熱用を生で出しているというのは誤認だと反論する。

「生肉には、加熱用などとうたってはいません。生肉用と表示がないと、なぜ加熱用とされてしまうんでしょうか。流通業者が責任を持てないとして、単にラベルを付けていないだけですよ。1998年のガイドラインでは、肉の表面を削り取るトリミングをすれば、生食もできるとなっています」

   食中毒の原因菌がいる可能性については、コメントを差し控えたいとしたものの、業者からは生食に適したやり方や手順、消毒法があると提案があったことを明らかにした。

   レバ刺しについては、最初に禁止ありきではなく、実態を確認し、業者の声を聞いたうえで対応を決める必要があると強調する。

「生食用の表示が定まっていないので、これから定めましょうということです。学者や消費者団体ばかりの厚労省の審議会では、実態に沿いません。衛生管理をちゃんとやっていない業者が、そもそもの事件の発端です。これで、正直にやっている人がバカを見ることになってはいけませんよ」
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