諫早湾干拓事業をめぐる国の制限開門方針について、地元の長崎と佐賀の両県知事が2011年10月6日、相次ぎ農林水産省を訪れ、それぞれまったく反対の要請をした。中村法道・長崎県知事は「開門反対」、古川康・佐賀県知事は「『制限』でなく『全面』開門を」と訴えた。
国は、13年末までの開門を義務付けた福岡高裁判決を受け、農業などへの影響を最小限に抑える目的で、潮受け堤防排水門をわずかに開ける制限開門をして影響を調査する方針を示している。両知事の要請に対し鹿野道彦・農相は、制限開門はまだ政府の正式決定ではないと説明し、話し合いを続ける考えを示した。