高校生はミクシィよりツイッターを使う――。リクルート進学総研の調べで、こんな利用の一端が明らかになった。サービス普及が遅く、大人のユーザーが多いとされるツイッターが、意外に人気だというのだ。
調査はネット上で2011年7月22~25日に行われ、全国の高校生832人から回答があった。
「フォローして暇つぶしが魅力」
その「高校生のWEB利用状況の実態把握調査」によると、SNSのうち、ツイッターを利用していたのは、34.0%。ミクシィの場合は23.4%だったため、1割も多く利用者がいることになる。フェイスブックは、12.7%だった。
ツイッターは、高校生の場合、携帯電話からはフィルタリングがかけられて閲覧できない。そこで、家族名義の携帯か自宅のパソコン経由になる。それにもかかわらず、携帯でも閲覧できるミクシィよりも利用度が高いのはなぜなのか。
リクルート進学ネットの林知里編集長は、その理由についてこう分析する。
「ミクシィは、高校生なら原則として友人までしか公開できないなどの制限が多く、友人とつながるリアルなコミュニケーションが主体です。これに対し、ツイッターなら、自分の好きな芸能人などを勝手にフォローしてつながることができます。しかも、自分で発信しなくても、ながめて終えるだけでもいい。その手軽さが受けているのでは」
つまり、ツイッターの場合、ネットサーフィンと同じ感覚で楽しめるというのだ。使い方としては、「なんとなく画面をながめながら、暇つぶしをしていることが多いのではないでしょうか」と林編集長は言う。
ユーチューブがダントツ人気
中には、学校の担任教師をフォローして、ツイートを見ているケースもあるそうだ。
さらに、ツイッターは、メールと違って、返信を気にする必要がないことも人気の理由という。高校生同士でフォローし合っても、つぶやきに反応するかどうかは気分次第でいい。だから、「今ここにいる」「ご飯食べてるよ」と気軽につぶやけるのだとか。
ただ、調査では、ユーチューブやニコニコ動画の方が、ツイッターよりも暇つぶしによく利用されている。それぞれ84.1%、64.2%と利用率が高いのだ。また、友人間のコミュニケーションとしても、まだメールの方が多く、毎日行っていることの6割も占めている。これに対し、ツイッターなどのSNSは3割で、まだまだ浸透しているとは言えないようだ。