メッキが剥がれた蓮舫行政刷新相 公務員宿舎問題でも二転三転

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   かつては「必殺仕分け人」と呼ばれた蓮舫行政刷新相(43)が、その仕分け事業で迷走している。公務員宿舎問題が二転三転して、何を考えているのかよく分からないのだ。

   「私が了としている」。埼玉県朝霞市の国家公務員宿舎問題で、蓮舫大臣は2011年9月30日金曜日の会見で、こう建設に肯定的な考えを示した。

仕分けで凍結が一転了承

このころは歯切れよく
このころは歯切れよく

   ところが、週が開けた10月3日、野田佳彦首相は宿舎建設を5年間凍結することを指示。発言がわずか3日で覆される形になり、蓮舫氏は、苦しい弁明に追われる見通しになってしまった。

   09年11月の仕分け第1弾で、公務員宿舎は、全国で25か所、約7700戸が凍結された。これは、総額で4200億円分の節約になる。しかし、10年12月になって、当時財務相だった野田氏が凍結解除を打ち出し、蓮舫氏も了承することになった。

   そして、朝霞宿舎の建設が11年9月1日に再開され、震災の被災者が苦しむ中で105億円もかける問題がクローズアップされると、蓮舫氏は、大臣として弁明に追われた。11年9月27日の会見では、宿舎跡地12か所の売却で、逆に10~20億円がねん出できるとして、「宿舎を集約した結果、復興財源が生まれている」と説明していた。

   なぜ、こうも鈍感になってしまったのか。

   政治アナリストの伊藤惇夫さんは、まず仕分けに拘束力がなく、蓮舫氏が無力だったことを挙げる。

週刊誌に取り上げられ、「脇が甘い」

「凍結解除も政府決定でなく、所管大臣の考え1つでできるほど、実効性のないものだったわけです。いわば民主党の政治ショーだったわけですよ。蓮舫さんは、野田グループだったので、フォローしようとしたんでしょうね。今回は、野田首相が形勢不利だとしれっと方針を転換してしまったので、また外されてしまいました」

   さらに、伊藤惇夫さんは、蓮舫氏の政治経験が浅いことを指摘する。

「経験が浅いうちに、一躍スターになってしまいました。ですから、いくぶん浮ついていたわけですね。行革担当として、公務員の人件費2割カットなど民主党マニフェストを実行する先頭に立つ必要があるのですが、それができていないんです」

   最近は、ツイッターでも「おはようございます」などといった差し障りのない表現ばかりになるなど、かつての歯切れのよさがない。また、週刊誌で、覚せい剤事件で有罪判決を受けた不動産会社元社長の男性との付き合いを度々指摘されている。

「脇が甘いんですよ。メディア出身でメッセージ発信能力は高いんですが、まだまだ政治家としての能力は未知数ですね。もちろん、首相になんてとても早いですよ」
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