イチロー、来季は「強打の3番」だ トップバッターから卒業の時期

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   イチローのシーズン200安打は10年連続で終わった。2011年は184安打で16本及ばなかった。前半戦の不振が響いたことになる。

   大きな目標が途切れたのを機に、来季は3番打者として活躍の場を変えたらと思う。それだけの力は残っている。

5、6月のスランプが最後まで響く

   よほど記録挑戦がきつかったのだろう。公式戦が終わった後、精いっぱいバットを振ったからか、むしろホッとした表情を見せた。

   「昨年、打っていてよかった」と10年連続の記録を振り返った。9年連続では切りがよくない、悔いが残るということなのだろう。

   ただ、バットマンとしては、5、6月のスランプが許せないことだった。4月が39安打と自身最多タイと好調だっただけになおさらである。「判断を誤ったんだ」と珍しく愚痴ったのは、打撃スタイルをいじくったことのようだ。シーズン中の実験は、マイナス16安打となって跳ね返ってきた。

   それと、元々の弱点だった内角を攻められ、それが凡打につながった。カットボール系の速い変化球に苦しんだ。これまで見ることのなかった姿だった。かつてオリックス時代、日本シリーズでヤクルトと対戦したときの試合を思い出す。相手の野村克也監督から内角高めのウイークポイントを突かれて活躍を封じられた。

   それでも184安打という数字は一流の中の一流打者でなければ残せない。出場試合数と同数字の安打を打てば一流の証。通算成績で試合数を超える安打を記録した選手は数えるほどである。

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