立ち食いそばチェーンの「名代 富士そば」が外国人観光客に人気という。
立ち食いそばといえば、駅構内や駅前にあって、時間に追われるサラリーマンが10分程度でお腹を満たすのに利用することが多い。海外から日本にやって来た外国人観光客が、わざわざ食べに入るお店ではないように思えるのだが、なぜだろう。
アジアからの団体客が食べている!
「富士そば」を展開するダイタンフードは、1966年に東京・渋谷に1号店をオープン。いまでは東京を中心とする首都圏に89か店を構える。
立ち食いそばというと、手間のかからない茹で麺や蒸し麺を使うが、「富士そば」のそばは「生そばを茹でたて」、つゆは焼津のかつお節と日高昆布で毎日各店がだしをとって提供している。そば・うどんのほか、かつ丼やセットメニューもある。
そんな「富士そば」を、多くの外国人観光客が食べに訪れる。
ダイタンフードに聞いてみると、東日本大震災後は外国人観光客自体が減ったこともあり、「(外国人の利用が多いという)実感はあまりない」というが、夏休み頃から再び利用が増えているようだ。
その多くは、アジアからの観光客。ネット上には「お客様の半分が外国人だと聞きました」などといったカキコミがみられるが、ダイタンフードは「外国人の方が利用されるときは、10~15人くらいの団体客のケースが多いので、そういったときにたまたま出くわしたのではないでしょうか」と言って笑う。
人気の秘密は、外国人向けのガイドブックに、日本で有名な「そば店」として紹介されていることによる。また、店内の装飾が竹などで彩られていて日本的なことや、「富士山」の「富士」ということで外国人にわかりやすいこと、さらに外国人観光客がよく行く渋谷や新宿、秋葉原の駅近くに店舗を構えていることがある。