プリウスはどうなるのか
気になるのが、これまでトヨタの「看板」を背負ってきた「プリウス」のゆくえだ。プリウスの国内販売台数は2011年8月末の累計で約102万台となり、100万台を突破。世界販売台数は約236万台に達している。
この5月には最大7人乗りのワゴンタイプ「プリウス アルファ」を発売。さらにスモールHV車の「アクア」を投入することで、HV車のバリエーションを増やしてユーザーの底上げを図る作戦のようだ。
とはいえ、プリウスよりも燃費性能がよくて、しかも価格が安い「アクア」の人気がプリウスを上回ることは十分に考えられる。しかも、「アクア」には「プリウス」の冠を付けないらしい。
これまでプリウスは「環境にやさしい エコカー」を前面に押し出してきたことや、販売価格が高価だったことから、富裕層を中心に売れた。「アクア」をプリウスの小型車としてではなく、プリウスもつ「敷居の高さ」を取り除くことで、若者や女性層を取り込みたいという思惑がありそうだ。
トヨタは「アクア」やプリウスの販売戦略について、「将来の商品計画にかかわることなのでお答えできない」としながらも、「プリウスはこれまで通り、継続的に販売していきます」と話している。