東電へ「天下り」51人 「今もそんなにいたのか」と批判再燃

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どんな必要性があり、何の仕事をしているのか

   「東電への天下り50人超」を報じるマスコミは、「もたれ合いの弊害は原発行政にも影を落とした」(毎日新聞)、「行政と電力業界の『癒着』として批判が出そうだ」(読売新聞)などと厳しい見方を示している。

   天下り関連の著書があり、近著に「公務員だけの秘密のサバイバル術」(中公新書ラクレ)がある兵庫県立大大学院の中野雅至教授(行政学)に聞いてみた。中野教授は、厚労省課長補佐や市役所勤務の経験もある。

   中野教授は、能力ある公務員OBが実力で、実務上必要とされる企業などで活躍すること自体は問題ないと考えており、「(公務員OBの民間就職の)何がいけないのか、ルールを決めた上での批判でないと意味がない」と釘を刺す。

   国家公務員制度改革関連法案は、継続審議中で成立していない。現行の天下り規制の枠組みは中途半端で、「事実上、野放し状態になっている」。まずは、問題点を整理して法的規制の線引きを明確化する必要がありそうだ。

   一方で、今回判明した「東電へ51人」については、「一企業として明らかに多すぎる」。競争から守られた電力業界という特殊な立場にある東電は、51人もの公務員OB雇用にどういう必要性があり、どんな仕事をしてもらっているかなどについて「説明する責任がある」と指摘した。

   枝野経産相は9月26日の衆院予算委で、東電への天下り実態を調査した上で「適切に対処したい」と述べた。野田政権が考える「適切」とは、どのような形なのだろうか。

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