震災で操業を停止していたキリンビール仙台工場(仙台市宮城野区)で9月26日、仕込み式が行われ、200ぶりにビール製造が再開された。
再開されたのは缶ビールの製造ラインなどで、遠野市産ホップを使った「一番搾り とれたてホップ生ビール」の仕込みが始まった。製品は11月2日から出荷され、ほかの銘柄の生産も順次再開される。
全国のキリンビール製品の8%を生産していた仙台工場は、貯蔵タンク4基の倒壊など146億円にのぼる被害を受けた。
キリンビールは今後、瓶ビールの製造ラインを含む本格復旧を目指す。工場の防災体制を強化して独自の緊急地震速報を導入、食料や毛布、燃料など700人分の避難物資の備蓄も図った。