15周年を記念して定番「ラテ」にも新製品
そのうえで関根氏は、今後の事業戦略の方向性として3つを挙げた。1つ目は出店を含めた店舗などリテール事業の可能性を最大化していくこと、2つ目は「現場力」の強化、そして3つ目が「イノベーションへの挑戦」だという。特に「イノベーション」については既に現場で実践が始まっている。
SBJでは15周年を記念してドリンクを中心に新製品が次々に開発されている。例えば「アップルクランブルラテ」と「アップルクランブルフラペチーノ」は、エスプレッソの商品としては初めてアップルをモチーフにした飲料だと、SBJカテゴリーマネジャーの中島史絵さんは説明する。
「ラテ」はスターバックスの人気の定番メニューの1つで、15年前に銀座の1号店を訪れた最初の客が注文したのもダブルトールラテだったという。そこに、今まで使ったことのないリンゴという素材を用いたのは、「日本の顧客は、常に新しいものを求める」という特性を踏まえたうえで、「イノベーション」に取り組んだのだと中島さんは話す。「アップルクランブル」という、欧米の一般家庭でつくられる菓子を取り入れたのは、「『手作り』というスターバックスが大切にしている価値観を出しながら、自宅にお客様を招いてもてなす雰囲気を出したかった」(中島さん)そうだ。