古川元久経済財政相は2011年9月20日、関係閣僚に9月の月例経済報告を行った。「東日本大震災で途切れたサプライチェーン(供給網)の立て直しにより、生産が引き続き持ち直している」と説明。景気の総括判断を「持ち直している」に据え置いた。
海外経済の成長鈍化や急激な円高進行によって「経済を取り巻く環境は厳しさを増している」と指摘。政府は政策姿勢として、日銀に「適切かつ果断」な金融政策を求めるよう明記した。
個別項目では、個人消費は「持ち直しの動きがみられる」に据え置き。住宅建設は「持ち直しの動きがみられる」に2か月連続で上方修正した。また、倒産も「おおむね横ばいになっている」と7か月ぶりに上方修正した。一方、企業収益の判断は「減少している」に5か月ぶりに下方修正。円高の進行が輸出企業を中心に収益を悪化させている。