棚晒し郵政改革法案 株売却浮上で動き出すのか

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郵政改革法案の成立が株売却の前提?

   そこに飛び出したのが、復活した党税制調査会の藤井裕久会長(元財務相)の発言。複数の新聞の2011年9月8日朝刊に掲載されたインタビュー記事で復興財源について、政府資 産の売却で増税幅を圧縮する考えを強調。郵政株について「頭の一部にある」(日経新聞)などと述べた。川端達夫総務相も就任早々の4日のTV番組で、郵政株は「大きな財源だ」と明言。連立与党の国民新党の亀井静香代表も、郵政改革法案を成立させた上で売却し、財源確保が出来ると主張している。郵政株の簿価は約10兆円で、3分の2を売却できれば6~7兆円の売却収入が期待できる計算だ。

   だが、その道のりは簡単ではない。2009年の政権交代で郵政株売却の凍結法が成立し、 売却は止まったままになっている。組織を再編する郵政改革法案の成立が株売却の前提になるが、自民党や公明党は同法案に反対だ。

   野田佳彦首相は与野党協議を重視する姿勢を示しており、国会での話し合いが進むかがポイントになる。首相と亀井代表との間で交わされた連立の合意書には、郵政改革法案について「各党修正協議での合意を図る」との文言が盛り込まれた。臨時国会での法案成立を最優先課題とする一方、法案修正に否定的な国民新党の軟化を引き出した形で、「野党との修正協議に道が開ける可能性がでてきた」(民主党議員)との声も出ている。

   実際、公明党は修正協議に前向きとも伝えられる。一方、自民党は「小泉構造改革路線」の是非を巡る党内対立再燃懸念もあり、今 のところは静観しているが、「復興財源確保」という錦の御旗に、ただ抵抗するというわけにもいかず、公明党の動向に気をもんでいる。

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