「金星最大の謎」の解明は無理?
JAXAでは、10月中に主エンジンを使った当初計画が可能かどうかを判断する。広報部では、「(当初計画を)まだあきらめた訳ではないが、難しくなっている」と話している。
当初計画を断念した場合は、遠い軌道への投入に切り替える。この場合に使う姿勢制御エンジンは、これまでのところ異常はない。
遠い軌道になると、あかつきの最も重要な目的のひとつだった「金星最大の謎」の解明ができなくなる。金星の自転速度の60倍、毎秒100メートルにもなる「スーパーローテーション」といわれる暴風がなぜ発生するかの観測が不可能になるからだ。
しかし、金星の硫酸雲ができるまでの物質の動きや、大気の層の構造の観測はできる、としており、「(遠い軌道でも)依然として、金星科学に重要な貢献をすることが可能」と説明している。
金星周回軌道への投入は、当初計画通りでも遠い軌道の場合でも、2015年11月を予定している。あかつきの開発費は、打ち上げを含め252億円。