欧州大手金融機関にも信用不安が広がる
ギリシャ国債のデフォルト観測が強まったことで、これまでギリシャ国債を大量に買ってきた欧州大手金融機関にも信用不安が広がり、預金が流出するなど経営不安を招いている。
それもあって、9月14日にはムーディーズが仏銀行大手のソシエテ・ジェネラルとクレディ・アグリコルを格下げした。ギリシャの財政破たんをきっかけに、欧州の大手金融機関が経営破たんし、「第2のリーマン・ショック」を引き起こす可能性がささやかれているが、そのメカニズムはこうだ。
ギリシャの財政破たん→世界同時株安、ユーロ安→金融機関の損失が膨らみ、信用不安が拡大→金融機関の経営破たんや企業への貸し渋り→企業業績や資金繰りの悪化→リストラや倒産、消費低迷といった具合にデフレ・スパイラルに陥って、世界的な大不況がやってくる。
「1国が破たんすることに加えて、通貨危機を引き起こすことにもなりかねないのですから、リーマン・ショックより酷いことになるかもしれません」(みずほの唐鎌氏)。