ギリシャの国家破産は確定的 リーマン・ショックより酷い事態

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   ギリシャ国債のデフォルト(債務不履行)が懸念されるなど、欧州危機の深刻の度合いが増している。

   米証券大手のリーマン・ブラザーズの経営破たんから、2011年9月15日で丸3年。ギリシャが財政破たんすれば、イタリア、スペインにも危機が波及、そして欧州危機が「第2のリーマン・ショック」になる可能性が膨らんでいる。

ギリシャ国債、年内にデフォルトの可能性「ほぼ100%」

「リーマン・ショック」よりも酷いことに…(写真は、イメージ)
「リーマン・ショック」よりも酷いことに…(写真は、イメージ)

   世界銀行のゼーリック総裁は2011年9月14日、ワシントン市内で講演し、「世界経済は新たな危険水域に入った」と述べた。ギリシャやポルトガルなどの財政危機に、日米欧の先進国が協調して早急に課題を解決しなければ、世界経済はさらに落ち込むと警告した。

   欧州連合(EU)がこれまでとってきた対策は、ギリシャに一時的に資金を融通して混乱を収めるという場当たり的なもので、「時間稼ぎ」に過ぎない。

   ギリシャはEUと国際通貨基金(IMF)による資金支援がなければ財政破たんする。これに対してギリシャは、「EUとIMFとの支援合意に基づくすべての責務を果たす」と融資の継続に懸命だが、これまでも度々聞かされていたフレーズだ。

   米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは7月25日、ギリシャ国債の格付けを3段階引き下げ、「Ca」にした。その下はデフォルトの水準で、ムーディーズは「ギリシャ国債は、事実上100%の確率でデフォルトになる」との見通しを示した。

   第一生命経済研究所の首席エコノミスト、嶌峰義清氏は「ギリシャの今年7月までの財政赤字は約150億ユーロと、すでに前年を上回っています。今の状況が続けば融資は受けられません」と話し、ギリシャ国債が年内にデフォルトする可能性は「ほぼ100%」と言い切る。

   みずほコーポレート銀行国際為替部のマーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は「もはや(ギリシャは資金の出し手である)ドイツ次第。デフォルトするかではなく、それがいつかという話になってきた」という。

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