橋下・維新の会は「市職員2割削減」
もっとも、橋下知事が代表を務める地域政党、大阪維新の会では、市長選の公約として、局長などの幹部職の公募や将来的な職員数の2割削減、1人あたり人件費の1割削減などを打ち出している。9月13日、こうした内容を含むマニフェスト素案を公表している。
せっかく440倍の狭き門を突破しても、仮に「橋下・新市長」が誕生した場合、「職員2割削減」の対象にならない保証はない。
そんな「不穏」な空気が反映したのか、と勘ぐりたくなる動きも出ている。
大阪市の早期勧奨退職制度(年2回)を利用して9月末に辞める職員が、前年同期より2倍以上に増えているのだ。2010年9月末は32人と例年なみだったが、今回は80人に急増した。急激な市政改革を主張している橋下氏の市長当選を恐れ、「今のうちに……」という空気が出始めているのだろうか。
大阪市の総務局人事課では、急増した理由の分析は「難しい」としている。介護や体調不良など様々な理由で申請されている。バス事業の外部委託拡大に関連し、交通局では「早期勧奨」の対象年齢層が広がったため、同局内の申請が増えたのはある程度説明できる。しかし、交通局(26人)を除いて計算しても2倍近く増えており、「理由は不明」だ。
一方、橋下知事と対立を深めている現職の平松邦夫市長は、9月19日に再選へ向け立候補表明することを決めた、と複数のメディアが報じている。