個性化競う電子レンジ市場 売れるキーワードは「時短」と「ヘルシー」

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各社が自慢の機能をしっかり提案

「ビストロ」は「ごちそう」を時短調理する(写真は、パナソニック「国内電子レンジ商品企画チーム」)
「ビストロ」は「ごちそう」を時短調理する(写真は、パナソニック「国内電子レンジ商品企画チーム」)

   ここ数年、電子レンジ市場は消費者のヘルシー志向を背景に、脂分を落とすスチーム機能を搭載したシャープの「ヘルシオ」や日立の「ヘルシーシェフ」などが売れ筋だった。

   最近の電子レンジ市場について、家電アドバイザーの神原サリーさんは、「震災後、消費者が節電を考えるようになったことで、『時短』が一つのキーワードになっていますが、それを含めメーカー各社が『個性』を競うようになってきました」と指摘する。

   パナソニックの「ビストロ」は、消費者の「時短」ニーズを取り込めたことがヒットにつながった。一方、ヘルシー志向をリードしてきたシャープは、8月25日に発売した新型「ヘルシオ」で、「骨まで食べられる」とさらにヘルシーさを前面に押し出したのが特徴だ。高温水蒸気の長時間加熱でサンマやイワシなどの魚を骨まで柔らかく調理するという。

   また、日立の「ヘルシーシェフ」は焼いてから蒸す「焼き蒸し料理」で、本格的な小籠包や餃子がつくれるのが売りものだ。

   「これまで電子レンジはたくさんの機能があっても、それを使いこなせる人は少なかった。そこにメーカーが気づき、各社が自慢の機能をしっかり提案するようになりました。消費者にとっては自分が必要とする機能を搭載し、かつ使い勝手のよいレンジを選びやすくなったといえます」と、神原さんは話す。

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