製薬会社の女性MR(医薬情報担当者)が、会社の同僚が睡眠導入剤のハルシオンを薬局でまとめ買いし、それを飲み会で上司の酒に入れて飲ませている、などと告白した。
この女性MRが2011年8月29日に自身の「ツイッター」に書き込んだもの。ツイッターには本人の写真が貼られていたことから、会社名も特定されている。ネットでは書き込み内容が本当なら、飲ませた人は傷害罪に当たるし、ハルシオンは医者の処方が必要な薬品のため、売った薬局も薬事法違反ではと大騒ぎになっている。
仲良い薬局から「ハルシオンの後発」まとめ買い
女性MRは「ツイッター」で、前日は寝付けなかったため、睡眠導入剤を飲んだと呟いた。しかし、その薬はかなり前にもらったもののため、医療従事者としてこうした行為はよくない、と反省したあと
「でもうちの社員、仲良い薬局からハルシオンの後発まとめ買いして飲み会の時に酒に入れたりしてるしな。危険すぎ」
そして、
「飲み会(泊まり)での悪戯です(笑)てか一歩間違えたらスーフリ並みの犯罪なのに・・・さすがに女子には飲ませてませんでしたが、飲まされてた上司は超しんでましたよ」
この行為には「K泉課長」も参加していると書いた。そして、こういう事は「ツイッター」で公表する内容ではなく、早めにこのツイートを削除したい、と結んだ。
薬事法違反や傷害罪にあたる行為だ
この「ハルシオンの後発」というのは、睡眠導入剤ハルシオンのジェネリック医薬品ということのようだ。ネットでは、ハルシオンは医師の処方箋がなければ購入できないのに、それをまとめ買いしたのはおかしい、といったものや、酒に入れたりすると副作用が強く出て命に関わる、などと騒然となった。こうした行為は薬事法違反や、傷害罪にあたる犯罪であり、医師・薬剤師に対して、薬の適正使用情報を提供するのが仕事のMRが、その場にいながら見過ごしたとしたら許せない、とバッシングが起こった。
この「事件」はあっというまに薬品業界に広まり、専門業界誌「日刊薬業」も11年9月2日付けのウェブ版で報じた。記事によれば、この「ツイッター」に書かれた内容を当該の製薬会社はすでに把握していて、「事実関係を調査中」だという。J-CASTニュースが事実関係を確認するため同製薬会社に9月3日に問い合わせてみたが、土曜日のため担当者は出社していないということだった。同社ホームページにはまだこの件に関する報告は掲載されていない。