男性の4割強が「女性限定サービスは不公平」
これまで「女性限定」が多かったことについては、中央大学の山田昌弘教授(家族社会学)が10年10月21日の東京新聞夕刊のコラムで、「偏見に基づく一種の差別」と指摘したことが話題になった。
実際に女性限定サービスを「不公平」と感じ、メンズ限定サービスも求めている人はどれくらいいるのか。日経産業地域研究所が男性1000人を対象に実施した調査(2010年10月末)によると、「女性限定割引」サービスについて、「男性が排除されているのは不公平」という回答が41.1%に上った。年収が低く、年齢が若いほどその傾向が強かった。
女性向け限定サービスについて「男性にも同様のサービスがあれば利用したい」か聞いたところ、例にあげた20種のうちいずれかについて利用意向があると答えたのは65.2%。そのうち上位は「飲食店の女性限定割引」(41.4%)、「映画館のレディースデー」(38.5%)などだった。
一方、すでに実施されている男性限定サービスの利用意向は、「映画館のメンズデー」が36.6%でもっと多く、「ネット通販のメンズデー」(30.0%)、「男性限定のホテル宿泊プラン」(26.6%)がそれに続いた。
映画館のメンズデーへの注目が大きいが、必ずしも人気があるわけではないようだ。松竹マルチプレックスシアターズの担当者によると、「平日にメンズデーを設けても会社員はなかなか行きづらく、レディースデーに比べると効果はわずか」で、男性で劇場が埋まるようなことはないという。