若者の需要をどこまで掘り起こせるか
しかし、かつてのハチロクを知る世代は現在、40~50歳代。この世代の注目度が高いのは間違いなく、デビュー直後はかなりの受注が予想されるが、果たして若者の需要をどこまで掘り起こせるかは未知数だ。
近年、スポーツカー市場では、ホンダのハイブリッ ドカー「CR-Z」が久々のヒット作となったが、需要一巡後の国内月間販売台数は数百台に落ち着いている。マツダは看板である世界唯一のロータリーエンジンを搭載した「RX-8」の北米向けの生産を5月に終了したことを明らかにした。2010年には欧州向けの生産からも撤退しており、国内の月間販売台数も近年はわずか2ケタで推移している。
マツダはハイブリッドカー並みの低燃費を実現したファミリーカー「デミオ」がヒットしているが、RX-8だけでなく、世界的なベストセラーである「ロード スター」を合わせたスポーツカーの国内販売台数は限られている。ファンの間では、世界唯一のロータリーエンジンを搭載した後継スポーツモ デルが果たして開発されるのか。マツダのアイデンティティーであるロータリーエンジンの存続を危ぶむ声も出ている 。