「買収するなどというという事実はありません」
ITジャーナリストの井上トシユキさんによると、DeNAに白羽の矢が立ったのが本当だとすれば、良好な経営だけが要因ではないという。まず、プロ野球球団のIT業界に対する意識が変わってきた。IT業界が産業としての地位が向上したことに加え、ソフトバンク、楽天に経営を任せた結果、赤字に陥ることなく業績を伸ばせることが実証された。
そしてDeNAの創業者、南場智子さんの存在が大きいという。
南場さんはコンサルタント会社マッキンゼーに入社した後、留学しハーバードでMBAを取得。その後マッキンゼーの役員を経てDeNAを設立した。また、内閣IT戦略本部員に就任といった経歴を持つ。
「南場さんは財界人の知り合いが多いんですよ。モバゲーで遊んだことのない経営者でも南場さんは知っていたりします。ベイスターズの売却先を探したときに、財界のお墨付きがある人だと南場さんが紹介された、という可能性もあります」
と分析している。
DeNAは本当にベイスターズのオーナーになるのだろうか。同社広報は、
「報道にあるようなベイスターズを買収するなどというという事実はありません」
ということだった。