野田佳彦首相は2011年9月2日夕方、首相として初めての記者会見に臨んだ。冒頭、東日本大震災からの復興と、福島第1原発事故の収束を最重要課題として強調。定期検査で停止中の原発については、ストレステストの実施と地元自治体の理解を前提に、再稼働を進めたい考えを表明した。
また、首相就任会見で恒例となっている新内閣のキャッチフレーズについては、「あえて言わない。国民に名付けてほしい」と、控えめな姿勢を示した。
老朽化した原発は廃炉
原発については、原発の新規建設については「現実的には困難」とした上で、老朽化した原発については、
「寿命に来たものを更新することはない。廃炉にしたい」
と表明。菅政権の脱原発路線を踏襲した。ただし、定期検査中の原発については、
「今年の夏は何とか乗り切れそうだが、来年については心配なところがある。再稼働できるものについては、しっかりチェックをした上で、地元の理解など再稼働に向けた整備をやっていくことが当面は必要」
と、前政権よりも積極的な姿勢を示した。