民主国会議員「これでは総理大臣は務まらないのでは」
海江田氏はインタビューで、TPPは経産相としては「1番やりたかった」政策のひとつだったが、「総理大臣になれば優先順位は下がるんです」と説明した。
確かに、首相になれば経済産業分野以外でやりたいことがあり、経済産業分野の政策の優先順位が全体の中で下がることはあり得るだろう。しかし、優先順位が下がることと、「1番やりたかった」政策についてコロっと意見を変えることとは全く別物だ。
海江田氏のインタビューへのこうした回答は、読んだ人にはどういう印象を与えたのだろうか。海江田氏の率直さを示すものなのか、単なる「開き直り」「言い訳」なのか。
民主党の大西健介・衆院議員(1期目)は、9月2日のツイッターで、海江田氏のインタビューを読んだ感想をつぶやいた。
「いい人なんだなぁ」と思ったのだが、「失礼を承知で言えば、これでは総理大臣は務まらないのではとも感じた」そうだ。「そもそも何でこんなインタビューに応じたのだろう?」と疑問も投げかけている。
海江田氏の選挙区(衆院東京1区)内でともに活動する民主党の猪爪まさみ都議(新宿区選出)にきいてみた。
「(海江田氏は)率直に語って、今はすがすがしい気分なのではないでしょうか」。猪爪都議は、海江田氏が「傀儡批判」覚悟で「神輿」に徹したのだろうと分析する。しかし、仮に海江田内閣が発足していれば、当初は「小沢氏傀儡」でも、徐々に海江田色を出していったはずだし、海江田氏もそのつもりだったろうとみている。
「(国会の委員会での)涙の理由など、私の中でいくつかあった疑問がインタビューを読んで解決しました。本音で語られた面白い記事だったと思いますよ」