品ぞろえは米国版に比べ「貧弱」 日本上陸「Hulu」加入は待つべきか

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   米国の大手メディアが出資し、映画やドラマをインターネットで配信する「Hulu(フールー)」が日本でのサービスを開始した。米国内では有料会員100万人を抱え、最初の海外進出先として日本を選んだという。

   ドラマやトークショー、報道番組と幅広いジャンルのテレビ番組に加えて映画を提供し、ときには生放送も行う。米国では一定の成功を収めたが、日本ではコンテンツをどれだけ拡充できるかが会員拡大のカギとなりそうだ。

スマートフォンやiPadでも視聴できる

コンテンツの充実が今後の課題(写真は米版Hulu)
コンテンツの充実が今後の課題(写真は米版Hulu)

   2007年設立のHuluの株主には、米NBCユニバーサルやニューズ社、ウォルト・ディズニー社と大手メディアの名が並ぶ。米国内で、3大ネットワークや主要ケーブルテレビの放送局の番組を、ウェブサイトを通じて無料でストリーミング配信している。人気ドラマを中心に、バラエティーや子ども番組まで、テレビの本放送から時間を置かずにネット上で見られる点も特徴だ。加えて、ハリウッド映画のラインアップも少なくない。

   無料配信の番組は広告が入っている。一方、月額7.99ドル(約610円)を支払って有料会員になれば、パソコン(PC)だけでなくスマートフォンやタブレット型PC、ゲーム機でも視聴が可能だ。

   これまでHuluのサービスは米国内に限られていたが、海外進出第1弾として日本に「上陸」、日本用のウェブサイトを立ち上げて2011年9月1日から配信をスタートした。米国版と違って無料サービスはなく、月額1480円を支払って会員にならねばならない。その代わりに広告なしの映像が見られ、PC以外の機器が利用できるのも、米国での有料サービスと同じだ。

   ウェブサイトで、クレジットカードの情報を含む必要事項を入力すれば会員登録が完了する。米アップルの「アイフォーン」や、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」向けに無料のアプリケーションが開発済みで、ネット環境が整った場所ならスマートフォンや「iPad」のようなタブレット型PCを使ってHuluに接続し、映像を楽しめる。

   Hulu日本版サイトには現在、「24」や「デスパレートな妻たち」といった日本でもおなじみの海外ドラマが並ぶ。だがサービス開始直後ということもあり、品ぞろえは米国版に比べて「貧弱」だ。本家同様、米国で放映された直後の最新ドラマが見られるようになれば、訴求力は高まるだろう。

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