「事業仕分け100万回やったところで無駄の削減できない」
09年の事業仕分けで朝霞事業の話し合いに「仕分け人」として参加した、ジャーナリストで環境行政改革フォーラム幹事の政野淳子さんにも話をきいた。
政野さんは、「凍結」ではあったが、「しかるべき手続きを経た後、中止になるはずだ」と思っていたそうだ。「官僚のやりたい放題をコントロールできない政治家がトップでは、事業仕分けを100万回やったところで無駄の削減などできない」と、相当頭にきている様子だ。
こうした「ナンセンスな事業」を切ることができなかった、凍結解除を認めた野田氏に対しては、「いったい、どこを向いて誰に、増税だと言うつもりか」と疑問を投げかけた。
ちなみに、地元の朝霞市の政策企画室によると、「市としては(事業再開を)歓迎している」という。一方、8月21日に同市内であった住民説明会では、住民らから「復興増税の話が出ている時に役人の住む場所を確保している場合か」「事業費は東北に回すべきではないか」といった声が相次いだ。朝霞の宿舎建設予定地は現在、豊かな緑をかかえており、環境保全の観点から宿舎建設に反対する意見もある。