SNS国内大手「mixi」が、ページの訪問履歴を表示する「足あと機能」を変更して2か月半が過ぎたが、利用者からはこの措置に反対する声が今も続く。
これを受けてか、運営会社「ミクシィ」の笠原健治社長は機能の再変更を約束したが、元に戻すわけではないようだ。再変更の内容を知った利用者からは、「中途半端だ」という批判や落胆する意見が少なくない。
訪問履歴の更新期間を5日に短縮
「足あと機能」は、mixiのユーザーが、自分のページを訪れた人の訪問履歴を閲覧できるサービスとして長く親しまれていた。誰がいつ来たのか、時間を追って一覧になっており、すべての訪問者が対象だった。
2011年6月6日、運営会社のミクシィが足あと機能の改修を発表、「リアルタイム」での訪問履歴表示は廃止され、前の週に訪問した人がまとめて表示される方式に変わり、6月13日から実施された。表示対象者も、友人や、「mixi同級生」「同僚ネットワーク」を経由して自分のページに来た相手に限られるようになった。一方で、自分とは何のつながりも持たないユーザーが訪問者の場合、対象からは除外され履歴は残らない。
変更に対しては、当初からmixiの会員の間で「反対運動」が起き、同調者が集まって足あと機能の復活を求めてmixi内に「コミュニティ」のページを立ち上げた。署名活動も行われ、8月10日には、「コミュニティ」の代表者がミクシィ本社を訪れて1万7000人を超える署名を手渡ししたという。
ミクシィの笠原社長は8月30日、公式ブログに「mixiサービスの方向性について」と題した文章を公開し、足あと機能に触れた。6月に実施した変更に関して、「友人以外の様々なmixiユーザーとの交流を図りたいユーザーの皆さまのご要望には応えられていない状況です」と認めた。そのうえで、10月上旬には「再変更」を行うという。具体的には、「コミュニティ」を経由して自分のページにやってきた訪問者が表示されるようになり、現状では1週間ごとに表示している訪問者履歴の更新期間を5日に短縮する予定だ。更新頻度は、ユーザーの利用状況によっては「今後更に最適化していきます」と、さらなる改変も視野に入れているとみられる。