野田演説で「どじょう異変」 相田本増刷、観光やペット業界も期待

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鼻息荒い「どじょうすくい」の里

   「こんなにドジョウに注目が集まった今、無駄にする手はない」と鼻息が荒いのは、「どじょうすくい踊り」の民謡「安来節」で知られる島根県安来市の観光協会だ。市内では、ドジョウ養殖にも力を入れ、ドジョウ料理を出す店もある。

   演説後急に増えた問い合わせの多くはマスコミからのものだが、今後、観光客からも注目が集まる、と期待している。もっとも、「どじょう観光が盛り上がる前に野田さんの失政で『やっぱりドジョウより金魚がいいや』ということにならないか、少し心配です」と早くもヒヤヒヤしている女性職員もいた。

   「野田さんはドジョウを泥臭い、と言ったけど、食用は泥臭くないどころか、出荷前は水草をえさにするため良い風味がある」と解説するのは、岡山県の備中どじょう生産組合の井上高行代表(56)だ。

   ただ、野田氏の「どじょう演説」には「ドジョウのイメージを使ってうまいこと謙虚さをアピールしたな」と厳しい見方を示す。ちなみに養殖ドジョウは食用だけでなく、環境改善のために田んぼなどに放流する用途での注文も多いそうだ。簡単にドジョウ人気が高まるとも思わないが、「(注文が)増えれば勿論うれしい」。

   東京都台東区の老舗ドジョウ料理店「駒形どぜう」の女性従業員によると、今のところお客さんが急に増えた、といった動きはないそうだ。

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