織田裕二さん主演の人気ドラマシリーズ「踊る大捜査線」(フジテレビ系)のテーマ曲が、数十年以上昔に作曲されたメキシコの楽曲に「そっくり」だという声がネット上で挙がっている。
「踊る大捜査線」は1997年にテレビドラマ第1シリーズが放送され、高視聴率を記録。劇場版も大ヒットし、03年に公開された「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(東宝)は興行収入173.5億円にもなった。
イントロからメインのメロディまで「似ている」
音楽も好評で、1999年の日本アカデミー大賞では、次点に当たる優秀音楽賞を受賞した。特に有名なのが、テーマ曲「RHYTHM AND POLICE」。日本人の作曲家の作曲で、哀愁漂うイントロからアップテンポの情熱的なメロディになだれ込む、強いインパクトを持った曲だ。
しかし、2011年8月下旬、この曲についてネット上で、メキシコの作曲家、ロレンソ・バルセラータ氏の「El Cascabel(エル・カスカベル)」に「そっくり」だという声が挙がった。
バルセラータ氏は1943年に亡くなっているので、かなり昔の曲だ。YouTubeには、メキシコやアメリカのユーザーから「El Cascabel」の演奏動画が多数アップされていて、当地ではかなりポピュラーな曲のようだ。「RHYTHM~」と聴き比べてみるとイントロとメインのメロディがほとんど同じ。旋律が似ているというだけでなく、音色もよく似ている。 ネット上では「うわ、マジでショック…」「ほんと一緒だ!カヴァーっしょ」という声のほか、「偶然では済まないレベル」という見方も出ていた。
著作権管理会社は「適正に管理」と説明
ただ、「RHYTHM~」にも一部に独自のメロディラインがあるほか、後半部分に至ってはテクノサウンドを強調した全く別の曲になる。「全く一緒」というのにはやや無理があるのも事実。
2005年頃から時折、2ちゃんねるなどで話題になり、ネットメディアでも報じられたが、音楽の「似ている」「似ていない」には複雑な事情がからむこともある。「RHYTHM~」の著作権を管理しているフジパシフィック音楽出版は「盗作ではないかと報じられ話題になっていますが、弊社は本楽曲を法律的に権利侵害とならない方法で適正に管理しております」と説明している。